シンナーが及ぼす人体への影響は、主に以下の7つが挙げられます。
- 手足のしびれ
- 気管支炎の発症
- 視神経の萎縮
- 肝障害
- 無気力
- めまい
- 幻覚作用
シンナーには複数の有害物質が含まれるため、取り扱いには十分な注意が必要です。
本記事を参考に安全な取り扱い方法を把握しましょう。
取扱いに注意することで、体への悪影響は回避できる
もっとも気になるのは「シンナーは体に悪影響があるのか?」という点でしょう。
確かに、シンナーは体に悪影響をもたらします。これは、シンナーに複数の有害物質が含まれているからです。
しかし、取扱い方法に注意すれば、素人でも安心して使えます。
まずはシンナーの悪影響について見ていきましょう。
シンナーがもたらす体への悪影響
シンナーの悪影響は、大きく2つの種類に分けられます。
- 急性的な影響
- 慢性的な影響
それぞれ確認してみましょう。
急性的な影響
急性的な影響とは、シンナーを吸入して短時間に表れる症状のことです。原因としては、シンナーを過剰に摂取したことで表れます。
例えば、少し昔、若者がシンナーを吸入して酩酊する遊びが流行りましたが、これも急性的な影響です。
急性的な影響は最悪、死に至る危険性があるため、十分注意しましょう。
具体的な作用
急性的な影響は、以下の作用が発生します。
- 酩酊作用
- 麻痺作用
- 知覚異常
- 幻覚作用
特に「麻痺作用」は非常に危険です。なぜなら、呼吸器官を麻痺して、死亡する危険性があるからです。
具体的には、シンナーの有害成分が中枢神経の作用を抑制することで発生します。
もちろん、ほかの作用も危険なため、注意が必要です。
慢性的な影響
慢性的な影響とは、シンナーを”長期間”吸入して表れる症状です。これは、シンナーの有害成分が体内に蓄積することで発生します。
具体的には脳や神経と結びつき、身体・精神に甚大な悪影響を及ぼします。
慢性的な影響は治療が困難であるため、十分に注意しましょう。
具体的な作用
慢性的な影響は、以下の作用が発生します。
- 手足の痺れ
- 慢性気管支炎
- 末梢神経炎
- 視神経萎縮
- 肝障害
- 脳障害
- 再生不良貧血
- 白血病
精神的な症状
- 過度のイラつき
- 無気力
- めまい
- 不眠
- 幻覚作用
慢性的な影響は、重篤な症状が表れる危険性があります。これは、体内でシンナーの有害成分が蓄積され、体の重大な部分にダメージを与えるからです。
そのため、シンナーの影響を受けやすい塗装業者は、法律で送気マスク・防毒マスクの着用が義務付けられています。
このように、シンナーは健康に大きな被害を与えるため、十分な対策が必要です。
シンナーの悪影響を防ぐ、4つの注意点
送気マスク・防毒マスクの着用 | |
皮膚からの侵入に注意 | |
換気の良い場所で使用する | |
火の近くで使わない |
以上の4点に注意しましょう。この4点に注意することで、シンナーの悪影響を防げます。
これなら、シンナーによって健康を害されることなく、安全に作業ができます。
それでは、4つの注意点について見ていきましょう。
送気マスク・防毒マスクの着用
送気マスク・防毒マスクを着用しましょう。このマスクを着用することで、シンナーの吸入を防ぎ、安全に作業を行えます。マスクの特徴については、以下の通りです。
マスク | 価格 | 特徴 |
---|---|---|
送気マスク | 20,000円~30,000円 | ホースを通して綺麗な空気を送る仕組み。ただし、価格が高い。 |
防毒マスク | 約2,000円 | シンナーの成分をマスクがろ過する仕組み。価格が安い。 |
表を見てみると、送気マスク・防毒マスクはそれぞれ特徴が違い、価格も違います。
塗装工事に合ったマスクを選び、シンナーによる健康被害を防ぎましょう。
皮膚からの侵入に注意
皮膚からの侵入に注意しましょう。なぜなら、シンナーは油脂に溶ける性質があるため、皮膚から体内に侵入する恐れがあるからです。そのため、マスクだけでなく体全体も覆いましょう。
具体的には長袖、長ズボン、ゴーグル、作業手袋などを装着して作業に臨む必要があります。
また作業用の服装はシンナーが付着している恐れがあるため、子どもが触れられない場所に保管しましょう。
シンナーは口だけでなく、皮膚への対策も大切です。
換気の良い場所で使用する
換気の良い場所でシンナーを使いましょう。なぜなら、閉め切った場所、狭い場所だと、シンナーが溜まりやすいからです。シンナーは空気よりも比重が重いため、閉め切った場所はもちろん、狭い場所でもシンナーは溜まります。
そのため、以下のような対策が必要です。
場所 | 対策 |
---|---|
屋内(閉め切った場所) | 窓を開け、換気扇を回す。窓・換気扇がない場合、ドアを開けたままにする。 |
屋外(狭い場所) | 送風機を利用して、外へシンナーを出す。 |
とくに注意してほしいのは、狭い場所の対策です。三方向を壁に囲まれ、天井が近い場合は、必ず送風機を利用しましょう。
また、マスクの着用も忘れてはいけません。
塗装作業は必ず、換気に注意しましょう。
火の近くで使わない
シンナーは火の近くで使わないように注意しましょう。なぜなら、シンナーは引火性を持っているからです。もし、シンナーを使っている側でタバコを吸ってしまうと、火災に繋がります。
他にも、シンナーが染みた布や紙にも注意しましょう。これは十分に水分を含ませてから捨てる必要があります。
シンナーを吸入しないことはもちろん、火に近づかせないように注意してください。
業者に依頼して「安く」「安全に」施工してもらおう
「業者に依頼すると施工費が高いから」という理由で、多少危険を冒してでもDIYで何とかしようとしていませんか?
確かに業者に任せると費用がかかるものの、健康を害してまで行うのはやめましょう。
無理してDIYで施工せずとも、業者に施工してもらった方が安全です。
実は外壁塗装を安くする方法があり、コツを知っているだけで20万円以上オトクに工事できる場合があります!
外壁塗装を安くするためのコツは、以下の記事で詳しく解説しています。
シンナーの悪影響が心配される例
シンナーは他人にも悪影響を与えます。やはり、シンナーは気体なので、周囲へシンナーが流れてしまうのです。そのため、周囲の人にも、知らない間にシンナーの悪影響を受けている可能性があります。
このような事態を防ぐためにも、シンナーの悪影響が心配される例を見ていきましょう。
臭いだけでも注意が必要
周囲の人が、シンナーの臭いを感じるだけでも注意が必要です。なぜなら、シンナーによる悪影響が懸念されるからです。例えば、周囲の人がシンナーの臭いをかぎ続けていると、眩暈や吐き気といった症状を引き起こす危険性があります。
そのため、同居人など、もしシンナーを長時間吸入し続ける人がいたら、マスクを装着してもらうか、一度外出してもらいましょう。
外壁塗装は自分だけでなく、周囲の人への注意が必要です。
赤ちゃん・妊婦はシンナーから悪影響を受けやすいため注意
赤ちゃん・妊婦は、特にシンナーの悪影響を受けやすいため注意しましょう。これは、赤ちゃんの場合、シンナーを含めた化学物質の影響が強いのと、妊婦の場合、吸入したシンナーの有害成分が胎児に届く可能性があるからです。
そのため、赤ちゃん、妊婦がいる場合はシンナーの使用を避けましょう。
それでもシンナーを使いたい、塗装したい場合は、赤ちゃん、妊婦を別の場所へ避難させるか、水性塗料を使用しましょう。
ただ、やはり赤ちゃん・妊婦がいる家庭でシンナーの使用はおすすめしません。
外壁塗装を業者に任せよう
もし自分で塗装することは難しいと感じたら、業者に任せてみましょう。業者なら、シンナーに対する危険性も十分に知っているため、安心して任せられるからです。
さらに、自分で塗装するよりも、より綺麗な仕上がりが実現します。
それでは、外壁塗装の費用・注意点を見ていきましょう。
業者に依頼した場合の費用
外壁塗装の費用はそれぞれ異なりますが、一般的には以下のようになります。
- 約20,000円~30,000円
- 約60万円~90万円
以上のように、坪単価で20,000円~30,000円程度、30坪で60万円~90万円程度かかります。
ただし、これは目安なので参考程度に押さえてください。
費用の内訳
外壁塗装を業者に依頼した場合、費用の内訳は以下の通りです。
- 塗料代
- 人件費
- 足場代
- 洗浄費用
- マスキング費用
- 飛散防止ネット
- 廃材処理費用
- 駐車代
- 保険費
- 印紙代
など...
この中で、「人件費」は外壁塗装で3割も占めている費用です。
そのため、業者に依頼する時は作業員の人数に注意しましょう。
外壁塗装の内訳を詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
業者に依頼する際は相見積もりが絶対に必要
業者に依頼するときは相見積もりを行いましょう。これは、安く、信頼できる業者を見つけるためです。もし相見積もりを行わずに一つの業者に依頼したら、その業者の費用が適正か、または信頼できる業者か分かりません。
しかし、相見積もりを行えば、複数の業者から費用を比較できるため、適正な価格で、より安く依頼できます。
そのため、業者に依頼するときは必ず、相見積もりを行いましょう。
まとめ
ここまで、シンナーが身体に及ぼす影響について解説しました。
確かに、シンナーは体に悪影響を与えますが、取扱いに注意すれば、安全に利用できます。
以下は、記事のポイントです。
- シンナーの悪影響は「急性的な影響」と「慢性的な影響」の2種類がある。
▶「急性的な影響」とは、シンナーを吸入して短時間に表れる症状。
▶「慢性的な影響」とは、シンナーを長期間吸入して表れる症状。
- シンナーの取扱い時は、マスク着用・全身防備・換気絶対・火気厳禁。
▶「マスク着用」は、シンナーの吸入を防ぐため送気マスク・防毒マスクを使用。
▶「全身防備」は、シンナーが皮膚からの侵入を防ぐため。
▶「換気絶対」は、シンナーが閉め切った場所、狭い場所に溜まりやすいため。
▶「火気厳禁」は、シンナーに引火性を持っているため。
- 業者に依頼するときは、相見積もりを利用する。
以上の点を押さえることで、安全にシンナーを取り扱えます。
もし、シンナーの取扱いが不安だと感じる人は、業者に依頼してみてはいかがでしょうか?


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