クリーンマイルドシリーズは、最大手の塗料メーカーのひとつである「エスケー化研」の外壁用の塗料です。
耐用年数と汎用性の高さを兼ね備えています。また、太陽光の照射など、艶が消えにくく、汚れに強いため、現在も多くの外壁で用いられています。
本記事では、クリーンマイルドシリーズの特徴や耐用年数・価格などを詳しく解説します。
尚、こちらの記事での価格・耐用年数は執筆時点の情報をもとに紹介しています。
クリーンマイルドシリーズとは?
クリーンマイルドシリーズとは、大手メーカー・エスケー化研の主力製品で、信頼性の高い外壁用塗料です。
3種類のラインナップが展開されており、セメントや金属、木材まで塗装できるため、汎用性が高いことが特徴です。
また、汚れにくく、耐久性が高いこともクリーンマイルドシリーズの特徴の1つです。他の塗料に比べて安価な価格設定となっており、コストパフォーマンスが高いことから、多くの住宅で使用されています。
クリーンマイルドシリーズ5つの特徴
クリーンマイルドシリーズは、高コストパフォーマンスをほこるため、建築業界から幅広い支持を得ている塗料です。
ここからは、クリーンマイルドシリーズの特徴である、「超低汚染性」「耐久性」「透湿性」「幅広い下地適用性」「作業環境に優しい」の5つをそれぞれ詳しく解説します。
①超低汚染性
クリーンマイルドシリーズの特徴として、まず「低汚染性」が挙げられます。
低汚染性とは、塗った後に汚れにくく、美観を長い間保ち続けられることを言います。塗装面において、塗りたて後は綺麗でも、一度ついた汚れが落ちづらい塗料では、外壁の美観が損なわれ、塗り直した意味が薄れてしまいます。また、カビや藻が根を張ってしまうと、建物の寿命も縮まる恐れがあります。クリーンマイルドシリーズには、セラミックの粒子や粉末、セラミックビーズが添加されています。これにより、汚れがつきにくく、また汚れがついてもすぐに落ちるという性質を持てるようになっています。
つまり、クリーンマイルドシリーズであれば、美観も建物の寿命も長く守ってくれるのです。
②耐久性
クリーンマイルドシリーズは、高い耐久性を持っています。
クリーンマイルドウレタンの期待耐用年数は10~12年、クリーンマイルドシリコンでは12~15年、クリーンマイルドフッソの期待耐用年数は15~20年です。
一方、通常のウレタン塗料は7~10年ほどとなっており、比較すると耐用年数が長いことがわかります。
実際にキセノンランプを利用した促進耐候性試験において、照射時間が5,000時間を超えても光沢保持率が60%維持されるなど、高い耐久性が証明されています。
天候の影響を受けやすい建築の塗料にとって、耐久性が高いことは大きな強みです。耐用年数が長いことで、外壁塗装の回数を抑えられるため、コストパフォーマンスの高さにも繋がります。
③透湿性
クリーンマイルドシリーズには高い透湿性があります。透湿性とは、「湿気だけを通し、水分は遮断する」性質のことです。
塗装後に起こる劣化症状に、塗膜の一部が膨らんでしまう現象があります。この膨れは、室内や建材の湿気が外に放出されずに、塗膜の内側に溜まってしまうことが原因です。
放置していると美観を損ねるだけでなく、建物の劣化や、カビの発生原因にもなります。クリーンマイルドシリーズを塗布することで、浸水は防ぎ、適度に湿気を放出することが可能になり、上記のような膨れを最大限防ぐことができます。
そして結果的に外壁や室内を守ることができるようになるのです。
④幅広い下地適用性
クリーンマイルドシリーズは、幅広い下地・旧塗膜に対応しています。
旧塗膜とは、前回の塗装時に使用されていた塗料のことを指します。
下地や、旧塗膜の種類によっては使用可能な塗料が限られる場合もあります。しかし、クリーンマイルドシリーズは以下の表のように、多くの下地や旧塗膜に適用できるため、幅広い箇所で塗布が可能となっています。
適用下地(外壁材) |
|
---|---|
適用下地(付帯部分など) |
|
適用旧塗膜 |
|
⑤作業環境に優しい
塗料は、溶剤の種類によって、弱溶剤と強溶剤の2種類に分けることができます。強溶剤は発色が良い特徴があり、頑丈です。
しかし、強烈な臭いを発するのがデメリットです。一方、弱溶剤は強溶剤に比べて臭いが少ないという特徴があります。
一般的に、日本の家屋は密集して建てられていることが多く、塗料を塗る際に臭いによって周囲に迷惑をかけてしまうことがあります。
クリーンマイルドシリーズは弱溶剤として作られており、強溶剤に比べて臭いが少ないため、施工者や家主の負担を軽減します。高い機能性を持ちつつ、職人も扱いやすい点もクリーンマイルドシリーズの特徴と言えるでしょう。クリーンマイルドシリーズは全3種!価格や耐用年数の違いは?

クリーンマイルドシリーズは3種類あり、それぞれ価格と耐用年数、用途が異なります。
クリーンマイルドシリーズのそれぞれの特徴は以下の表のとおりです。
製品名 | 設計価格 | 耐用年数 | 用途 |
---|---|---|---|
クリーンマイルドウレタン | 2,230円/㎡ | 10~12年 |
|
クリーンマイルドシリコン | 2,720円/㎡~ | 12~15年 |
|
クリーンマイルドフッソ | 3,500円/㎡~ | 15~20年 |
|
クリーンマイルドウレタン
クリーンマイルドウレタンは、ポリウレタン樹脂が含まれた塗料です。
耐用年数・促進耐候性試験の結果において、クリーンマイルドシリーズ3種の中で一番低い数値となっていますが、一般的なポリウレタン樹脂塗料に比べると、高い耐用性をほこります。
価格が安く、一般的な内外壁から金属部材まで幅広く使用できるのも特徴です。
クリーンマイルドシリコン
クリーンマイルドシリコンは、アクリルシリコン樹脂が主要構成成分の塗料です。2005年に発売されて以来、ロングセラーの塗料となっており、一般的な内外壁だけでなく乾式パネルなどにも利用できます。
耐用年数や促進耐候性試験ではクリーンマイルドフッソにはわずかに及びませんが、一般的なシリコン樹脂塗料に比べて高い数値を維持していることが特徴です。
金属製ではない、内外壁や乾式パネルに塗る目的で、価格を抑えつつもクオリティを高く仕上げたい方におすすめの塗料となっています。
クリーンマイルドフッソ
クリーンマイルドフッソは、フッ素樹脂が主要構成成分の塗料です。一般的な内外壁や乾式パネルに留まらず、金属部にも使用可能です。
クリーンマイルドシリーズ3種の中で、耐用年数・促進耐候性試験共に一番高い数値となっており、長持ちしやすいのが特徴です。
なお、クリーンマイルドシリーズの中では一番高価であり、1平方メートルあたりの価格はクリーンマイルドウレタンに比べて1,000円ほど高くなっています。価格ではなく、外壁を長く・美しく維持したいなど、性能を求める方におすすめの塗料です。
クリーンマイルドCR・STシリーズの違いは?
クリーンマイルドシリーズ3種の中には、クリーンマイルドCRシリーズとクリーンマイルドSTシリーズがあります。
CRシリーズはコンクリートやセメントなどに使用できる、建築用耐候性上塗り塗料です。対してSTシリーズは鉄や亜鉛メッキ鋼などの金属に使用可能な、鋼構造物用耐候性塗料です。
クリーンマイルドCRシリーズ |
|
---|---|
クリーンマイルドSTシリーズ |
|
6ヶ月間屋外に暴露した実証実験では、クリーンマイルドCR・STシリーズは塗装初期と変わらない表面状態を維持しており、一般的な塗料に比べて耐候性が高いことがわかります。
通常のクリーンマイルドシリーズと同様に、セラミック複合技術が利用されているので、汚れがつきにくいのも特徴です。
コンクリートや金属に塗布可能な、高い耐候性を持つ塗料を求めている方には、クリーンマイルドCR・STシリーズがおすすめです。


あなたのお家
外壁塗装するといくら?








クリーンマイルドシリーズは耐久性に優れた高性能な外壁用塗料!
クリーンマイルドシリーズは耐用年数も10~20年と長く、他の汎用性塗料に比べ高い耐久性があり、コストパフォーマンスが高い塗料でもあります。
また超低汚染性、幅広い下地適用性など、高い汎用性を持っています。外壁塗装で使用する塗料でお悩みの方はクリーンマイルドシリーズを検討してはいかがでしょうか?
なお、外壁塗装を依頼する前には「ヌリカエ」の利用がおすすめです。ヌリカエでは全国の、複数の業者にコンタクトをとることが可能なため、わかりやすく・効率的な検討を行うことができます。外壁の塗装を検討されている方はぜひ、ご利用ください。
こちらの記事をふまえたうえで、外壁塗装の塗料の基礎知識から知りたい方は、下記の記事もご覧ください。