外壁の塗装が剥がれてきたら、なぜ剥がれてきたのか気になりますよね。
外壁塗装の剥がれの原因は、「経年劣化」「施工不良」「環境要因」のいずれかのパターンになります。
それぞれの原因について、剥がれるメカニズムを解説します。
また、見分ける方法や対処方法についても解説していきます。
外壁塗装が剥がれる原因
外壁塗装の剥がれの原因を、「経年劣化」「施工不良」「環境要因」に分けて解説していきます。
経年劣化による剥がれ
外壁の剥がれで、いちばん多いのは経年劣化によるものです。
長年の紫外線・雨風・気温変化の影響で、塗膜が劣化することで剥がれが生じます。
- 紫外線:紫外線が塗膜を分解し、ひび割れやチョーキングが発生 → 密着力低下で剥がれに繋がる
- 雨風・湿気:水分が塗膜に染み込み、膨張・収縮を繰り返す→塗膜が剥がれに繋がる
- 気温変化:昼夜の寒暖差で塗膜が膨張・収縮→ひび割れが進行し、剥がれに繋がる
施工不良による剥がれ
外壁塗装の剥がれは、典型的な施工不良のサインになります。
以下のいずれかの要因で、塗膜(塗料の膜)と外壁の密着不足に繋がった結果、剥がれに繋がります。
- 塗料の下塗り不足:塗料が下地と密着せずに浮く→剥がれに繋がる
- 塗料の乾燥不足:内部に湿気が残って塗膜が膨張・剥離→剥がれに繋がる
- 高圧洗浄の不足:外壁に汚れが残った状態で塗装→密着不足で剥がれに繋がる
環境要因による剥がれ
外壁の剥がれは、環境要因でも起きることがあります。
塩害や湿気のほか、凍害でも剥がれが引き起こされることがあります。
- 塩害:海風邪の塩分が外壁に付着し、塩の決勝となって塗膜がひび割れ→外壁が剥がれる
- 湿気:外壁に水分が仕込み、塗膜の密着力が低下→剥がれに繋がる
- 凍害:塗膜に染み込んだ水分が凍結して膨張→塗膜が剥がれる
外壁塗装が剥がれた原因の見分け方と剥がれの特徴
外壁塗装の剥がれた要因の見分け方は、以下の可能性が高くなっています。
■ 経年劣化:特に外壁メンテナンスをせず、10年程度で剥がれてきた
■ 施工不良:直近1年以内に外壁塗装をした
■ 環境要因:一部の特定箇所だけ剥がれている
それぞれの剥がれによる写真と特徴は以下の表の通りです。
要因 | 写真 | 特徴 |
---|---|---|
経年劣化 | ![]() |
・広範囲で剥がれが進行している ・チョーキング(触ると白い粉がつく)も一緒に起きている |
施工不良 | ![]() |
・塗膜がベロンと剥がれている ・外壁塗装後1年以内に剥がれる ・浮きや膨れも一緒に見られる |
環境要因 | ![]() |
・特定の箇所だけ剥がれる(海沿い・湿気が多いなど) ・塗膜の下に白い結晶や黒ずみが見られる |
外壁塗装の剥がれた原因別の対処法・対策
「経年劣化」「施工不良」「環境要因」と、剥がれた要因別に対処法・対策を解説していきます。経年劣化による剥がれの対処法・対策
経年劣化で外壁塗装が剥がれている場合は、塗り替え時期のサインです。
放置すると、劣化が進行して塗装では済まず、張り替えや重ね張りが必要になって費用が膨らむ可能性があります。
施工不良による剥がれの対処法・対策
施工不良の場合、まずは保証書の内容と保証期間を確認します。
「施工不良による剥がれ」は適用対象のケースが多いため、業者に連絡してみてください。
連絡するか迷う方は、以下に当てはまる場合は施工不良の可能性が高いので確認してみてください。
- 塗装後の1年以内に剥がれている
- 塗膜がベロンと剥がれる
- 同時期に塗装した周囲の家は問題ないのに、自分の家だけ剥がれている
業者に連絡するときは、以下を整理しておくとスムーズです。
- いつ剥がれたのか
- 剥がれた範囲と箇所
- 保証期間中かどうか
もし「施工不良ではない」と業者側が主張する場合は、施主・業者間で解決が難しいため、第三者機関にご相談ください。国民生活センター、住宅リフォーム・紛争処理支援センターがおすすめです。
環境要因による剥がれの対処法・対策
剥がれた箇所を塗装しておきましょう。一部だけなら部分塗装、大規模に剥がれている場合は全面塗装がおすすめです。
また、環境要因でまた剥がれにくくするために、施工時は以下に注目ください。
環境要因 | 予防策 |
---|---|
塩害 | ・塩害に強い樹脂の塗料(フッ素・無機)を使う ・定期的に外壁を水洗いして塩を落とす |
湿気 | ・透湿性(湿気を逃す塗料)を選ぶ ・撥水性・防カビ塗料の使用 |
凍害 | ・ひび割れに強い弾性塗料を選ぶ ・ひび割れにくい高耐久の塗料(フッ素・無機)を選ぶ |
まとめ
外壁塗装の剥がれの要因は「経年劣化」「施工不良」「環境要因」になります。
経年劣化の場合は外壁塗装の検討、
施工不良の場合は業者問い合わせ、
環境要因の場合は塗装しつつも予防策も打っていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。