株式会社アステックペイントへインタビューさせていただきました

  • 【更新日】2024-02-02
株式会社アステックペイントへインタビューさせていただきました

トピック①:まずは、株式会社アステックペイントについて教えてください

Q1.株式会社アステックペイントの特徴を教えてください

一番大きな特徴は、直販体制をとっていることです。

一般的な塗料メーカーは、塗装業者やリフォーム会社に対して、商社や塗料販売店を経由して塗料を販売していますが、弊社は塗装業者やリフォーム会社に直接塗料を販売しています。

こうした提携を結ぶ塗装業者やリフォーム会社は全国に約3,300近くあり、塗装業界の中では、最大のネットワークをもっています

Q2.直販体制をとっていることでユーザーにとって、どんなメリットがあるのしょうか?

高品質の塗料をできるだけ安く提供できる」といったメリットがあります。

卸売業者を経由したルートだと中間マージンが発生してしまうのですが、このコストを弊社は原材料に還元しています。

その結果、他社様との同等品と比較して安く、高品質の塗料を提供することができています。

「塗膜が剥がれた」「割れてしまった」といった不具合が発生した場合は、施工店から弊社にすぐに連絡が入ります。

東京、大阪、福岡、沖縄に営業所を構えており、約50名の営業スタッフ、約15名の技術スタッフ総員となって、全国各地へのサポート体制を整えています。

間に卸売業者が入ると、塗料に関するトラブルは、施工業者から卸売業者を経由して製造元のメーカーにまで伝達されるが一般的です。

弊社は施工業者と直々にお取引をしていますから、何か起きてしまっても、すぐに現場に駆け付けることできます。これも、直販体制ならではのメリットではないかなと思っております。

Q3.どうしてこんなにサポート体制が充実しているのですか?

※イメージ画像

これは、企業の体質によるものだと思います。ちょっと歴史をおさらいすると…

創業が2000年、息の長い企業が多い塗料業界においては、「新参者」として戦っていかなければならず、当時はなかなか受け入れてもらうことができませんでした。

一方で、施工業者のお客様と日々接するなかで、「こんな塗料があったらな」「こんな製品を作ってほしいな」といった声をいただく機会が増えてきました。市場のニーズにマッチした塗料を提供するため、研究・製造を行う部署を立ち上げることになり、今日まで様々な製品を開発するようになりました。

このように、「お客様の声を聴き続けて事業を拡大させてきた」というバックグラウンドがあります

お客様や現場の声を聴きにいくこと」また、「製造元として現場で起きていることに対して誠実な対応をとっていくこと」を重要視する文化が強く根付いていることが、弊社の特徴かなと思います。

Q4.お客様からの声をどうやって活かしているのですか?

現場やお客様からのフィードバックをいただくなかで製品の課題に気づいた際には、必ず改良を行っています

つい先日も、お客様からの声をきっかけに商品のアップグレードを行ったばかりで、細かな改良は日夜行っております。

また改良のみならず、製品企画の際も、お客様からのフィードバックを参考にさせていただきながら、現場のニーズに適った塗料の開発に向き合っています。

弊社は、遮熱塗料のメーカーシェア4年連続1位を獲得しているのですが、お客様の声をコツコツと集めて、反映し続けてきたことがよかったのかなと考えております。

トピック②:株式会社アステックペイントが製造している塗料について教えてください

Q5.株式会社アステックペイントが開発しているのはどのような塗料ですか?

「塗装の目的を果たす塗料」を製造しています。

塗装の目的には、建物の見た目を美しくする「美観」と、建物を太陽光や雨水、汚れから守る「保護」の2つがあると考えています

外壁塗装を検討されている方の代表的なニーズとして、「長持させたい」「建物をきれいにしたい」「雨漏りを防ぎたい」といったものが挙げられるのですが、お客様も外壁塗装に「美観」と「保護」を求められているということですよね。

塗装の目的を果たすための塗料を開発することが、結果として、お客様のニーズにマッチするものになっていくと考えており、「美観と保護において効果的な塗料を開発する」というコンセプトを持っています。

Q6.開発している塗料の強みを教えてください。

先ほど少し触れましたが、遮熱塗料のメーカーシェアにおいて、大きなメーカーを抜いて4年連続ナンバーワンを獲得しています。

もともと遮熱塗料は、熱の侵入を防ぐ暑さ対策になるといった側面が強調されてきました。

遮熱機能の最大の効果は、外壁材や屋根材を熱劣化から保護することだと考えています。

外壁材・屋根材は、熱の作用を受けることで劣化が進み、耐用年数が短くなることがあります。真昼の太陽光や熱による膨張、夜の冷え込みによる収縮を繰り返す結果、建物の機材が劣化をしてしまうのです。

遮熱塗料で塗装をすれば、建物の表面温度の上昇を抑制する効果によって、熱の作用を軽減するため、熱劣化によるダメージを減らすことができます。

弊社では建物の美観と保護を塗装工事の目的とするならば、外壁にも屋根にも熱劣化を防げる遮熱塗料を使うのが当たり前という考え方をもっており、ほぼすべての塗料に遮熱機能を持たせています。

他社様であれば、太陽光の影響を受けやすい屋根用はよくあるものの、外壁用の遮熱塗料はあまり販売されていません。

建築用塗料のメーカーで、ここまで遮熱機能にこだわりをもったメーカーはなく、ここはストロングポイントかなと考えています。

Q7.株式会社アステックペイントの代表商品を教えてください。

超低汚染リファイン」です。2015年に発売スタートした製品で、汚れにくく、かつ汚れが落ちやすい超低汚染性を備えた塗料になります。

一般的な塗料は、塗膜の緻密性が低く隙間に汚れが入ってしまうことが難点でした。超低汚染リファインにはこの緻密性を上げる無機成分を配合することで、外壁に汚れが付着しにくくなっています。

このように、そもそも非常に汚れにくいといった特徴があるのです。

また、もし汚れたとしても、水洗いやタオルで拭きとれば簡単に汚れが取り落とすことができるといった特徴もあります

今までは、「汚れてしまったら汚れっぱなし」といった塗料がほとんどだったのですが、雨などの水分によって外壁や屋根に付着した汚れを一緒に洗い流してくれる親水性と呼ばれる機能を付加しております。

先ほど解説した「遮熱効果」も持っています。その中でも、「特殊遮熱無機顔料」という色あせへの耐性がある顔料を使用していることが特徴です。

外壁の色褪せは、塗料の色をつくる顔料が熱によって劣化することで生じてしまいます。こうした顔料の熱劣化を防ぐために開発したのが、特殊遮熱無機顔料です。

色褪せの原因である熱への耐候性を持っているため、普通の塗料はもちろん、一般的な遮熱塗料よりもさらに高い遮熱性を持たせることに成功しました

このように、様々な汚れや劣化の原因へ対応できる塗料であるため、耐用年数も非常に長くなっております。

超低汚染リファインには、シリコンと無機フッ素の二つのグレードがあります。一般的なシリコン塗料の耐用年数は10年程度となりますが、シリコングレードの製品では15年~18年、無機フッ素グレードでは20年~24年の耐用年数を有しています。

超低汚染リファインは、「長持する」「汚れにくい」「熱に強い」「退色しにくい」塗料で、「こんなのがあったらいいのにな…」といったお客様のニーズの大部分を満たすことができる製品だと自負しています。

ただ、塗装をする際には注意点もあります。

超低汚染リファインは2液型塗料になるので、塗装をする前に混ぜる必要があります。現場でよく使用されるのは、混ぜる必要のない1液型となるので、職人さんがこの工程を忘れてしまうと、本来持っている機能を発揮しません

塗料の扱い方にちょっとした注意点があることがデメリットとなります。

Q8.本当にそんなに長持するのですか?根拠はありますか?

はい。しっかりと根拠があります。

耐用年数に関しては、「キセノンランプ式試験」と呼ばれるJIS規格で採用されている試験での評価のもと、算出している数値になります。

汚れにくさに関しては、実際に塗装した塗板を屋外にばく露した試験結果が根拠になります
他の塗料と比べても、雨筋汚染が発生しにくく、きれいさを保っていることが実証されています

こちらは実際に塗装した板を屋外に曝露した試験結果ですが、明らかに元の白さを維持していることをお分かりいただけるかと思います。

また、汚れにくさに関しては、研究室で行う試験だけではなく、実際の自然環境下でテストする暴露試験も日本全国で実施しているのですが、結果、雨筋のような汚れが発生することはありませんでした。

Q9.超低汚染リファインはどんな人におすすめですか?

建物の美観を長期的に維持させたいという方には、特におすすめです。

1回の塗装で長持ちさせたいし、汚れや暑さにも強く、色褪せも防ぎたいといった欲張りな方にはぴったりな製品だと思います。

逆におすすめできないのは、一回の塗装工事にあまり予算をかけられないといった方です。

超低汚染リファインは、どちらかというと、一般的な塗料と比べてやや費用が高い製品となります。そのため、値段を抑えて工事をしたいといった方にはあまりおすすめができません。

Q10.予算を抑えて工事したい方におすすめの塗料は?

シリコンREVO」「フッ素REVO」という製品になります。

一般的なシリコン塗料の耐用年数は10年程度なのですが、シリコンREVO1000-IRは13年~16年と同価格帯の他社の製品と比べて優れた耐候性を持っています

フッ素REVO1000-IRの場合だと、16年~20年は持ち、超低汚染リファインのような超低汚染機能はありませんが、手ごろな価格で品質のよい塗料を使いたいという方にはぴったりな塗料です

トピック③:工事プランを選ぶときのポイントについて教えてください。

Q11.工事プランを選ぶ際、何を基準に選ぶと良いのでしょうか?またその理由についてお聞かせください。

まず、ランニングコストをもとに、プランを検討するといいかなと考えております

目先の工事費用を抑えることを重視して安い塗料を選ぶと、結局すぐに塗装をしないといけなくなってしまいますよね。

今のお家にこれから30年~40年住み続けることを想像してみましょう。

費用は安いですが、何度も塗り替えが必要になる耐用年数が短い塗料を使うプラン、費用は高くなりますが、1回の工事で長持ちする耐候性のある塗料を使う工事プラン、メンテナンスにかかるコストをトータルで考えたときにどちらがお得でしょうか?

耐候性のある塗料で塗装をする方がお得であるケースが圧倒的に多いと思います。そのため、耐候性のあるという視点でプランを検討することは大前提です。

そのうえで、ぜひご検討いただきたいのが「単に耐候性を求めるだけではなく、どういった付加価値を重視していくか」といった視点です。

本記事で取り上げた超低汚染リファインのように、塗料には「汚れにくさ」「色褪せのしにくくさ」や「遮熱性」といった付加価値があります。

せっかく工事をするのですから、付加機能を盛り込めるプランも検討しつつ、ご自身で納得できるプラン選びをしていただきたいなと思います。

株式会社アステックペイントの会社概要

※ロゴ画像をお送りいただきたいです。
会社名 株式会社アステックペイント
代表者名 菅原 徹
資本金 72,765,000円
社員数 330名
本社 〒812-0013
福岡県福岡市博多区博多駅東3-14-1
T-Building HAKATA EAST 9F
事業内容 建築用塗料の研究開発・製造・販売(業界唯一の直販体制)
住宅塗装の営業支援ネットワーク(プロタイムズ事業)
建設業界向けの現場管理専用アプリ開発(現場ポケット事業)