セメント瓦にアスベストが入っている場合はどうする?確認方法から3つのリフォーム方法までを解説

  • 【更新日】2025-01-17
セメント瓦のイメージ

セメント瓦には断熱性や耐久性を高くするためのアスベスト(石綿)が含まれている場合があります。

しかし、住宅にアスベストが利用されていたことで健康被害が出てしまうなど暗いニュースを見聞きした人も少なくないでしょう。

本記事ではそもそもアスベストとはという概要から、自宅のセメント瓦にアスベストが含まれているかを確認する方法、リフォーム方法までを徹底解説します

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セメント瓦に利用されているアスベストとは?

セメント瓦に利用されているアスベストとは、天然の鉱物繊維が原料で燃えにくく、引っ張りに強く、薬品に強いという特徴があります。

ほかにも電気を通しにくかったり、摩耗しにくかったりするという特徴もあったことから、多くの建材に利用されてきました。

しかし、人体への健康被害問題が発生したことで、2004年からアスベストを含有する住宅建材の使用は禁止されています。

コストが安く施工性にも優れていたことから、屋根材だけでなく外壁にも使用されてきました。

セメント瓦にアスベストが含まれているか確認する方法

セメント瓦にアスベストが含まれているかを確認する方法としては、以下の2つが挙げられます。

セメント瓦にアスベストが含まれているかを確認する方法

  1. 国土交通省の「アスベスト含有建材データベース」で検索する
  2. 瓦を割って、繊維状のものが露出するかを確認する

アスベストが含まれているセメント瓦は1970年~1980年代の建材には多く利用されていたため、製造禁止になる前の建材には含まれている可能性が高くなります。

2004年以前に製造されており屋根材の名前や品番がわかれば国土交通省の「アスベスト含有建材データベース」から、含まれているかどうかの検索が可能です。

また、瓦を割って繊維状の細い糸が含まれているかを確認する方法もあります。繊維状のものが露出した場合、アスベスト含有だと判断が可能です。

ただしアスベストはセメント瓦が破損していたりしない限り、健康被害につながる可能性は低いと考えられています

割って中を確かめることはセメント瓦を破損させることと同義のため、非常に危険な作業になります。瓦を割って確認する際は必ず専門業者に依頼する用意してください。

アスベストが含まれているセメント瓦を処分するには

アズベストが含有されているセメント瓦は法に基づいた処理施設で、適切な方法で処分する必要があります。

そのため自己判断での処分は絶対に行わないことが大切です。適切な方法で処分しないとアスベスト繊維が飛散してしまい、自分自身はもちろんのこと、周囲の人への健康被害にもつながってしまいます。

そのため必ず専門業者に依頼することを徹底してください。

アスベストを含有しているセメント瓦のみ収集運搬することも可能です

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アスベストが含まれているセメント瓦のリフォーム方法3選

アスベストが含まれているセメント瓦は、以下の3つの方法でリフォームが可能です。

アスベストが含有しているセメント瓦のリフォーム方法

  1. カバー工法(瓦の上から覆う方法)
  2. 葺き替え工事(今ある屋根を撤去し、新しい屋根に交換する方法)
  3. 塗り替え工事(瓦の上からアスベストを固めるための塗料を塗る方法)

1:カバー工法

カバー工法とは瓦の上から新しい屋根材を覆う方法です。

新しい屋根材を覆うのみなので、工事期間が短く費用も安く済ませられるメリットがあります。

しかし、後から家の解体が必要になった場合、アスベスト処理が必ず発生します。その際は、現在よりも費用が高額になってしまうため注意が必要です。

また、現在の屋根瓦が傷んでいる場合は落下の危険などがあるり、施工できないケースもあるため、事前にリフォーム業者の方に確認してもらうと安心です。

2:葺き替え工事

葺き替え工事とは、現在の屋根を撤去し、新しい屋根に交換する方法です。

葺き替えのためアスベストが含まれた屋根は全て取り除けるため、その後は安心して暮らせることがメリットになります。

一方でアスベスト処理費用を含め、費用が高額になってしまうケースがほとんどです。おおむねアスベスト処理を必要としないケースと比較して、2倍の金額を想定しておくとよいでしょう。

3:塗り替え工事

塗り替え工事とは、瓦の上からアスベストを固めるための塗料を塗る方法です。

3つのリフォーム方法の中でももっとも安価で対応できるため、コスト面に優れています。

一方で塗装は10年ほどで劣化してしまうため、定期的なメンテナンスが継続します。また、高圧洗浄を行う際にアスベストが飛散する恐れもあるため、業者ときちんと話し合うことが大切です。

デメリットは、対策が十分ではないため10年ほどで劣化してしまうということと、高圧洗浄をするときにアスベストが飛散してしまう可能性があることです。

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アスベスト入りのセメント瓦は早めにリフォームしよう!

アスベスト入りのセメント瓦は、破損しないかぎり健康被害につながる危険性は低くなります。

それでも安心したい暮らしを手にしたい場合には、避けては通れない問題です。アスベストの含有が確認できた場合には、適切に処理することに加え、リフォームの検討もしてみてください

その際は専門業者への相談を必ず行うことが大切です。