屋根瓦の修理には瓦のズレやひび割れを補修する「部分修理」や、葺き替え工事をはじめとした雨漏りなど深刻な状態を修復する「全体修理」があります。
屋根瓦修理の費用は、部分修理であれば20~50万円が相場になります。
また、全体修理であれば屋根の症状や工事の規模、修理方法よって変わってきますが葺き替えで140~200万円、葺き直しで100~180万円、カバー工法で80~120万円程です。
本記事では屋根瓦の修理方法の詳細から、修理を依頼する業者はどのように選べばよいかまでを解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
屋根瓦修理の方法と費用
屋根瓦の修理方法は、「全体修理」と「部分修理」に分けられます。
部分修理:割れた瓦の交換、雨漏り箇所のコーキングなど、ピンポイントで修理する方法
全体修理の3つの方法と費用
全体修理を行う際は、以下の3つの方法から状況に応じて補修工事を選択します。
修理方法 | 作業内容 | 検討すべき劣化症状 | 工期 | 費用相場(約30坪の建物) |
---|---|---|---|---|
葺き替え![]() |
屋根瓦を全て新しくする | 瓦の割れ、ズレ 防水シートの劣化 野地板の傷み、腐食 棟瓦のズレや破損 |
7~15日 | 140~200万円 |
葺き直し![]() |
既存の瓦を再利用して補修をする | 防水シートの劣化 野地板の傷み、腐食 棟瓦のズレや破損 |
7~10日 | 100~180万円 |
カバー工法![]() |
既存の屋根の上に新しい屋根を覆う | セメント瓦の色褪せ 防水シートの劣化 |
7~15日 | 80~120万円 |
全体修理は、「葺き替え」「葺き直し」「カバー工法」の3種類に分けられます。
素材や設置されているにもよりますが、屋根材の和瓦は50~60年ほどもち、その間は再利用が可能です。
しかし屋根瓦の下地のルーフィングや野地板は20~30年ほどしかもたないため、「瓦」と「下地」のどちらに異常があるのかが、工事方法を決める際の判断基準となります。
部分修理の方法と費用
部分修理については、以下の通りです。
修理方法 | 作業内容 | 検討すべき劣化症状 | 工期 | 費用相場(約30坪の建物) |
---|---|---|---|---|
部分修理![]() |
瓦の部分的な破損やズレを直す | 瓦の割れ、ズレ 瓦の釘浮き |
1~3日 | 5~50万円 |
部分修理は全体修理と比較して、費用面を押抑えることが可能です。
一方で部分修理の場合も足場組んだり、瓦代がかかったりなど全体補修と同様の費用が追加されます。
さらに部分修理を行ったとしても、屋根全体のメンテナンスが必要なことに変わりはないため、足場を組んで修理をするのであれば、全体補修をしてしまった方が長期的には費用を抑えられます。
各修理方法の詳細については、以下の記事で解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
屋根瓦修理費用で押さえておきたい項目
屋根瓦修理は安全を確保するために、屋根工事のなかでも高額な工事になります。
また業者によって提示費用がバラけてしまう分野でもあるため、各項目について費用相場を押さえておくことが大切です。
屋根瓦の修理する際は、前章の修理方法とあわせて以下の費用がかかることを理解しておきましょう。
一緒にかかる費用 | 想定費用(約30坪の建物) | 概要 |
---|---|---|
足場代 | 15~20万円 | 安全に作業を行うための足場設置費用。規模が大きくなれば足場を設置する面積も広がり、高額になります。 |
瓦代 | 50~180万円 ※施工費込み |
使用する瓦の種類によって変動 釉薬瓦:5,000~15,000円/㎡ いぶし瓦:8,000~18,000円/㎡ |
ルーフィング交換代 | 20~30万円 | 防水シート(ルーフィング)の交換費用。漆喰部分に亀裂や剥げなどが見られる場合は、補修箇所と補修面積によってさらに高額になる。 |
雨漏りチェック代 | 10~30万円 | 雨漏りの原因を特定するための調査費用。散水調査などの方法によって費用が異なります。 |
屋根瓦修理が必要な7つの劣化症状
屋根瓦の修理は、劣化症状によって工事の緊急度合いや工事内容が変わります。
屋根瓦で多く見られる劣化は、以下の7つです。
漆喰の割れ、剥がれ
棟瓦のズレや破損
瓦の釘浮き
セメント瓦の色褪せ
防水シートの劣化
野地板の痛み、腐食
屋根瓦修理が必要な劣化症状①:瓦の割れ、ズレ
原因 | 地震 凍害 大雪 クギの錆び 強風で飛んできたものにぶつかる |
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瓦が割れている、もしくはずれている場合は、すぐにでも修理する必要があります。
瓦が割れていたり、ズレていたりする場合の対処法は部分修理になり、大規模な場合は交換、軽微な割れの場合はコーキング処理が適切です。
瓦の交換だけであれば、大きな費用は必要ありません。また、「1枚だけ割れているだけだから…」とそのまま放置してしまうと、雨水やホコリが内部に侵入し、防水シートの劣化につながってしまいます。
防水シートの劣化が進行してしまうと、大掛かりな修復工事が必要となるため、早急に対応し、費用を抑えることが賢明です。
屋根瓦修理が必要な劣化症状②:漆喰の割れ、剥がれ
原因 | 地震 強風 経年劣化 |
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瓦の漆喰が割れたりはがれたりしている場合も、早急な対応が必要になります。
たとえば「屋根瓦の上に白い塊がある」「漆喰周辺から泥が発生している」などが顕著な現象です。
漆喰の割れ・剥がれを放置してしまうと、建物の雨漏りにつながってしまうため、崩れた漆喰を取り除き、新たに塗装する必要があります。さらに棟がズレてしまうことで屋根が変形し、取り替え作業が発生する可能性があるため、早めに対応を施してください。
屋根瓦修理が必要な劣化症状③:棟瓦のズレや破損
原因 | 地震 強風 |
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「棟瓦」は屋根のてっぺんにある瓦のことで、屋根の中心を支えている部分になります
棟瓦が破損した場合は、雨漏りなどの事態を引き起こしてしまうため、早急に屋根全体を整える必要があります。
棟瓦のズレや破損は主に強風などの後に発生しやすく、屋根自体に目立った劣化がないことも多く、発見が遅れがちになることも少なくありません。
強風や大雪の後には、一度業者に依頼して屋根を点検することがおすすめです。
屋根瓦修理が必要な劣化症状④:瓦の釘浮き
原因 | 地震 強風 経年劣化 |
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瓦の釘浮きは、放置すると瓦の割れにつながってしまいます。
主に経年劣化や強風・地震によっておこる劣化で、瓦が割れていないため、なかなか気づきにくいのが難点です。
浮いている釘の本数や瓦の素材によって費用は変わってきますが、放置してしまうと大規模な修繕につながる恐れがあります。
瓦の釘浮きに気づいた場合は、早急に対応することが費用を抑えることにもつながります。
屋根瓦修理が必要な劣化症状⑤:セメント瓦の色褪せ
原因 | 雨風 紫外線 |
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長年、雨風や紫外線を浴びた瓦が画像のように表面が色褪せてしまった場合は、塗装を検討するとよいでしょう。
色褪せを放置してしまうと、経年劣化により表面がざらざらし、色自体もムラが出てしまいます。
さらに瓦の耐久性も落ちているため、再塗装のメンテナンスによって補強するのがおすすめです。
屋根瓦修理が必要な劣化症状⑥:防水シートの劣化
原因 | 経年劣化 |
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屋根の間には、雨水の侵入を防ぐ「防水シート」があります。
防水シートには「アスファルトルーフィング」「ゴムアスファルトルーフィング」の2種類があり、それぞれ15年、20年程度で交換が必要です。
長年、使用を続けると経年劣化によって防水シートが破れる恐れがあります。そのため瓦のトラブルなどが発生した際に、あわせてメンテナンスを行うことがおすすめです。
屋根瓦修理が必要な劣化症状⑦:野地板の痛み、腐食
原因 | 雨水による腐食 |
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防水シートが劣化していると、雨水はさらに内部の「野地板(のじいた)」へと侵入し、腐食につながってしまいます。
野地板が腐食してしまうと、深刻な雨漏りなどにつながってしまうため、すぐに交換が必要です。野地板を修理する差には、腐ってしまった部分だけを交換する「増し張り」という方法と、野地板全体を張り替える「葺き替え」のいずれかを選択します。
なお、野地板は20~30年程度で交換が必要とされているため、防水シートの修理などほかの修理とあわせてメンテナンスをすることがおすすめです。
屋根瓦の修理方法:「葺き替え」

屋根瓦の葺き替えとは?
葺き替え(ふきかえ)は、屋根瓦全体を新しいものに交換する修理方法です。
瓦の交換の際に、瓦がのっている野地板やルーフィング(野地板と瓦の間に敷く防水シート)の補修や交換が同時に行われることもあります。
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屋根瓦が全体的に痛んでいたり、大規模な雨漏りが起きていたり、屋根材を和瓦から別なものに変えたい場合に、「葺き替え」はおすすめです!
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高額な費用が必要なため、予算を抑えたいときにはおすすめできません。
葺き替えのメリット・デメリットは?
葺き替えのメリット
- 屋根全体の劣化を根本から解決できる
- 屋根材を和瓦から変更できる
- 耐震性が向上する
葺き替えのデメリット
- 高額な費用が必要
- 工期が長期にわたる
屋根瓦の葺き替えの費用相場・工程は?
修理内容 | 既存の屋根瓦と、瓦の下に敷いてあるルーフィング・野地板を一度全て撤去。その後、野地板・防水シート・屋根瓦を新しいものに張り替える。 |
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費用相場 | 140~200万円 |
工期 | 7~15日 |
工事周期 | 50~60年 |
屋根瓦を葺き替える際は、下地もあわせて新しくするほうが無駄がありません。
和瓦は50~60年と長期間もつのに対し、ルーフィングや漆喰は20~30年ほどしかもたないためです。
>> 屋根の葺き替え修理の費用はいくら? うちの見積もり額は適正?
屋根瓦の葺き替えを行った施工事例
上記は防水シートが破けたことが原因で雨漏りしてしまった屋根の葺き替え工事を行った事例です。
物件の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 35年 |
工事金額 | 100~150万円 |
工期 | 22日 |
事例の詳細については、ぜひ事例のページをご覧ください
屋根瓦の修理方法:「葺き直し」

屋根瓦の葺き直しとは?
葺き直しとは、屋根瓦を新しくせずに下地部分のみを修理する方法です。
屋根瓦を一度取り外し、ルーフィングや野地板などの下地部分を補修・交換した後、元の瓦を1枚ずつ並べていく工事になります。
瓦自体に破損がなく、下地の補修のみで済む場合に考えられる工法です。
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屋根瓦は無事で下地のみ、劣化が進行している場合に、「葺き直し」はおすすめです!
-
屋根材の種類を変えたり、屋根瓦の美観をほかのものにしたいなどの場合は、葺き直しはおすすめできません。
葺き直しのメリット・デメリットは?
葺き直しのメリット
- 屋根材の処分費用や新たな購入費用が必要ない
- 外観の変更が起こらない
- 工事に関して近隣への影響が少ない
葺き直しのデメリット
- 瓦の破損が発覚した場合、同じ種類を入手できない場合がある
- 対応可能な業者が限られる
屋根瓦の葺き直しの費用相場・工程は?
修理内容 | 既存の屋根瓦を一度全て撤去。瓦の下に敷いてあるルーフィング・野地板を修繕・交換し、その後元の瓦を並べる。 |
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費用相場 | 100~180万円 |
工期 | 7~10日 |
工事周期 | 20~30年 |
葺き直しは台風や地震で瓦がズレてしまったり、雨漏りが発生しているが瓦は無事である場合などに活用できます。
葺き替えよりも費用が安く収まることが多いため、瓦が問題なく、費用を抑えたい場合には積極的に検討してみてください。屋根瓦の葺き直しを行った事例
上記は築50年以上の一軒家の葺き直しを行った事例のビフォーアフターです。
物件の種類 | 一戸建て |
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築年数 | 50年 |
工事金額 | 350~400万円 |
工期 | 19日 |
事例の詳細については、ぜひ事例のページをご覧ください
屋根瓦の修理方法:「カバー工法」

屋根瓦のカバー工法とは?
カバー工法とは、既存の屋根瓦の上に、そのまま新しい屋根を建てる方法です。
今ある屋根を覆うように新しい屋根を建てるので「カバー工法」と呼ばれます。
ただし、カバー工法は屋根がフラットな状態であることが望ましいとされているため、波立っている形状の瓦はカバー工法に向いていないケースが少なくありません。
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低予算で屋根全体を修理したい場合や、防音性・断熱性を少しでも高めたい場合に、「カバー工法」はおすすめです!
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既存の屋根に異常が見られたり、新しい屋根にも和瓦を利用したい場合には、カバー工法はおすすめできません。
カバー工法のメリット・デメリットは?
カバー工法のメリット
- 費用を抑えての修理が可能
- 短い工期で完了できる
- 断熱性や防音性が高まる
カバー工法のデメリット
- 下地が劣化している場合にはカバー工法は行えない
- 耐震性に影響が出る可能性がある
- 瓦屋根には不向きな工法である
屋根瓦のカバー工法の費用相場・工程は?
修理内容 | 既存の屋根瓦をそのままに、新しい下地を打ち付け、新しい屋根材を建てる。 |
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費用相場 | 80~120万円 |
工期 | 5~10日 |
工事周期 | 20~30年 |
費用はあくまでも目安です。屋根の面積が広かったり、屋根材の下地である防水シートのグレードを高くすると必然的に費用も高額になります。
施工する際は必ず、業者と相談して進めてください。
>> 屋根の「カバー工法」の修理費用は? ウチの見積もりは適正? 地震に弱くなるってホント?
カバー工法を行った事例
屋根瓦ではありませんが、カバー工法を行った事例を参考にしてみてください。
物件の種類 | 一戸建て |
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築年数 | 45年 |
工事金額 | 100~150万円 |
工期 | 17日 |
事例の詳細については、ぜひ事例のページをご覧ください
屋根瓦の修理方法:「部分修理」

屋根瓦の部分修理とは?
部分修理とは、狭い範囲の損傷に適した修理方法です。
表面の瓦だけでなく、下地の野地板、棟瓦や漆喰などの部分の異常を解決できます。
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破損や劣化の範囲が狭く、限定的な対応でも問題ない場合に、「部分修理」はおすすめです!
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下地や瓦の耐用年数が近く、修理を行ってもすぐに新たな工事が必要な場合には、部分修理はおすすめできません。
部分修理のメリット・デメリットは?
部分修理のメリット
- 費用を抑えての修理が可能
- 1日で工事が完了する場合もある
部分修理のデメリット
- 下地の劣化が激しい場合は部分修理だけでは対応できない
- 長期的なメンテナンスコストが割高になるケースもある
部分修理は異常の範囲が狭い場合、費用を抑えられる点がメリットです。
ただし、異常部分が狭くとも、屋根瓦や下地の耐用年数が近づいている場合は、「葺き替え」や「葺き直し」を選んだほうがよいでしょう。
異常を修理してもすぐに別のトラブルが起こる可能性が高く、葺き替え・葺き直しで根本解決したほうが経済的だからです。
屋根瓦の部分修理の費用相場や工程は?
部分修理は、部位やトラブルごとにさまざまな種類があります。
以下の表は、工事の種類と単価の相場になるため、参考にしてみてください。
工事内容 | 価格・単価 | 工期 |
---|---|---|
棟の取り直し | ||
のし瓦3段程度の場合 | 10,000円~15,000円/m | 1~2日 |
のし瓦が1段増すごとに | 2,000円/m追加 | 1~3日 |
漆喰の塗り替え | ||
棟面戸漆喰(片面) | 4,000円~5,000円/m | 1~5日 |
土居のし、軒先面戸漆喰 | 2,000円/m | 1~3日 |
破損瓦の差し替え | ||
1~5枚程度まで | 15,000円~20,000円 | 1~2日 |
瓦ずれ補修(部分葺き替え) | ||
15㎡以上の場合 | 2,000円/㎡ | 1~3日 |
15㎡未満の場合 | 20,000円~ | 1~2日 |
谷板金の交換 | ||
15㎡以上の場合 | 20,000円~ | 1~3日 |
部分修理は工期が短く、最短1日で完了するため応急処置としては最大限の対策です。
しかし、屋根瓦や下地の耐用年数が近づいている場合は、近い将来、大きな工事が必要なる可能性が高くなります。
結果的に「葺き替え」や「葺き直し」で抜本的に工事したほうが費用を抑えられることもあります。
部分修理の対応で問題がないか、業者と相談しながら決めることが大切です。
屋根瓦の部分修理を行った事例
上記は屋根瓦の部分修理を行った事例です。
ほかの施工方法と比べると、費用を抑えられているのがお分かりいただけるかと思います。物件の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 70年 |
工事金額 | ~50万円 |
工期 | 3日 |
事例の詳細については、ぜひ事例のページをご覧ください
屋根瓦を修理すべき時期とサインは?
屋根瓦に限らず、屋根工事はトラブルが発生してからではなく、防水機能が落ちてくる前に行うことがよいとされています。
なぜなら、雨漏りが発生している場合の修理工事よりも、異常が起こる前のメンテナンス工事のほうが費用を抑えられるからです。
屋根瓦の修理に適切な時期とタイミングは、以下の表の通りです。
時期 | 行うこと |
---|---|
新築から20~30年目 | 葺き直し |
新築から50~60年目 | 葺き替え |
「雨漏り」や「破損」などの異常 | 時期を問わずスグに部分修理 |
新築後、最初に屋根瓦の修理を行うタイミングは、下地が耐用年数を迎える20年~30年目が目安になります。
葺き直しから20~30年後、つまり新築から約50~60年目が、和瓦の耐久年数です。
なお上記の表の目安は屋根にトラブルがない場合になるため、雨漏りや瓦の破損・ズレなどの異常がある場合は、時期を問わずにすぐに業者へ修理の依頼することが大切です。
屋根瓦修理費用を節約する2つの方法
屋根瓦の修理費用を節約する方法としては、以下の2つが考えられます。
助成金・補助金の活用
火災保険を活用する
屋根瓦の修理を行う原因が台風のような自然災害の場合は、火災保険が適用されるケースがあります。
火災保険は自然災害による破損なども対象になっているケースも少なくなく、補償内容に屋根瓦の修理も含まれているからです。
火災保険を適用できれば、修理費用を大幅に減額することが可能です。
加入している火災保険が屋根瓦の修理を対象にできるかどうか、保険会社に問い合わせてみてください。
火災保険が受け取れる条件などは、以下の記事に詳細を解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
助成金・補助金を活用する
自治体によっては屋根瓦の修理に助成金や補助金が利用できるケースがあります。
条件を満たせば工事費の半分を助成してもらったり、数十万円を補償してもらったりできるため、自治体が助成金を出していないかを確認してみてください。なお、助成金や補助金は予算が決められているため、先着順であることがほとんどです。利用条件などは修理を検討している段階で確認するとよいでしょう。
助成金が受け取れる条件などは、以下の記事に詳細を解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
屋根瓦修理は自分でできる?
部分修繕だけでなく、葺き替えや葺き直しを自分で行うことが不可能というわけではありません。
しかし屋根の修理はプロでも危険が多い、高度な作業になるため、素人が行うことは避けた方が無難です。
屋根瓦の修理を自分でする場合の5つの注意点
どうしても自分で屋根瓦を修理したい場合には、安全性をきちんと配慮することが大切です。
最低でも、以下の5つの注意点は必ず順守してください。
2.工具を落とさないこと
3.劣化している瓦の「周辺の瓦」もチェックすること
4.外した瓦の下部分を丁寧に掃除すること
5.ずれがないように瓦を敷き詰めること
1. 足場をしっかりと組み立てること
費用を節約するために自分で作業をするのに、屋根から転落して大ケガをしては意味がありません。
屋根に上がるときは、かならず安定した足場を作り、無理な姿勢を取らなくても作業ができる体制を整えることが大切です。
2. 工具を落とさないこと
工具や屋根瓦が転落すると、屋根の下にいる人を傷つけたり、工具や瓦自体が破損したりする可能性もあります。
作業をするときは、工具や瓦が転落しないように充分に注意することが大切です。
3. 劣化している瓦の「周辺の瓦」もチェックすること
表面的には数枚しか瓦がひび割れていなかったとしても、瓦の裏や重なった部分がひび割れていることがあります。
自分で屋根瓦の修理をする際は、修理する瓦だけでなく、周囲の瓦にも、裏面や側面を厳しくチェックをしてください。
4. 外した瓦の下部分を丁寧に掃除すること
外した瓦の下にほこりや雨露が溜まっていると、ルーフィングや漆喰の劣化につながり、屋根全体の劣化につながってしまいます。
屋根瓦を外した時は、かならず下部分を丁寧に掃除し、ルーフィングに傷みが発生していないか確認してください。
ルーフィングが脆くなっていると思われるときは、早めに専門の業者に連絡し、下地部分の修繕や屋根瓦全体の葺き替えをしてもらうようにしましょう。
5. ずれがないように瓦を敷き詰めること
屋根瓦にずれがあると、瓦が滑り落ちたり屋根全体の外観を損なったりすることにもつながります。
修理を終えて瓦を敷き詰める際は、ずれがないようにきっちりと敷き詰めることが大切です。
とくに釉薬瓦やテラコッタ瓦、いぶし瓦などの陶器でできた瓦は焼く時に縮むことがあり、1つずつ微妙にサイズが異なるため注意が必要です。
屋根瓦の修理業者の探し方・決め方
屋根修理の費用が業者によって大きく変わる理由は、同じような坪数の家でも、屋根の形状や傾斜によって面積が大きく変わり、家の大きさが工事費用の目安にならないからです。
また、業者の得意・不得意により、同じ工事内容でも見積もり費用が”倍”近く変わることもめずらしくありません。
そのため、複数の業者から相見積もりを取り、一番費用や工事内容に納得のいく業者を選ぶことが大切です。見積内容を比較することで、コストと内容に満足がいく修理工事につなげられます。
当サービス「ヌリカエ」でも、無料の一括見積りサービスをご提供しています。相見積もりを取るのに最適なサービスですので、ぜひ以下からご活用ください。
屋根瓦修理についてまとめ
屋根瓦修理の費用は、工法別によって変わってきます。瓦一枚のみの補修なのか、屋根全体の補修が必要なのかをきちんと確認することが大切です。
また、定期的にメンテナンスを行うことで、長く安全に暮らすことにつながります。
万が一、雨漏りが発生している場合は内部の腐食が起こっている可能性が高く、早急な修理が必要です。その場合はすぐに業者へ相談・依頼をしましょう。
ぜひ本記事を参考に自宅の屋根の状況と費用感を確認しながら、リフォームの検討をしてみてください。