「雨どいの塗装は何のためにおこなうの?」
「塗装するなら、どんな塗料を選べばいいの?」
このような悩みは、外壁・屋根塗装のタイミングや雨どいの劣化が起きた段階で必ず現れてくるものです。
雨どいの塗装も外壁や屋根と同じく、塗装する材質に不適切な塗料を使用したり、間違えた施工をしてしまうとせっかくかけた費用に見合った効果が得られず、「無駄な出費」になってしまう可能性があります。
この記事では雨どいの塗装の必要性や費用相場、注意点について解説します。
・雨どい塗装は外壁塗装のタイミングで見た目を良くするためには必要!
・雨どいに割れやひびなどの破損がある場合は修理・交換を検討する!
・雨どいに最適な塗料は外壁塗装に使用したグレードと同じ塗料を使うのがベスト!
雨どい塗装は必要性とは?
まず、雨どいの塗装は必要かどうかというところですが、答えとしては塗装をするしないはどちらでも大丈夫です。以下にその理由をご紹介していきます。
雨どいは塗装をしなくても素材がもともと強固なため大丈夫
雨どいの塗装をおこなう際は、外壁塗装も一緒に行う人が大半かと思います。
そして、外壁塗装をしている際に業者に「雨どいも塗装しましょう」と言われることが多いですよね。
まず、結論から言いますと。
雨どいの塗装は、雨どい自体が割れていたり何らかの破損をしていない限りは塗装をしてもしなくてもどちらでも大丈夫です。
理由としては、雨どいは塩ビなどの素材が強固なもので作られているため、劣化の症状としては部材の割れや色あせなどに絞られることが多いためです。そして、雨どいの耐久力は約20年~25年が目安となります。
仮に、この期間を経過してから雨どいの塗装をおこなう場合は、雨どいの損傷や劣化などが目立って出ている部分がないか確認しておき、塗装をするべきか部分補修をするべきか交換をするべきかの判断をします。
そして、塗装で見た目を良くするだけでは十分な機能を維持できない場合は、雨どいの交換も検討する必要があります。
雨どい塗装の目的は建物の美観を良くすることが大半!
雨どいの塗装は、外壁塗装をした時に付帯部と呼ばれる付属の部材だけ、そのままにしておくと見た目が悪くなってしまうという理由からついでに塗装を提案するということが主な目的です。そのため、そもそも雨どいを交換するべきレベルの劣化や破損が起きているのであれば、雨どいを交換する必要があります。
逆に、雨どいを交換する必要がなく外壁を塗装したタイミングであれば、ついでに雨どいの塗装もして、きれいにしておきましょう!という理由で塗装することがほとんどです。
業者が雨どい塗装をすすめるのはあまり良くないの?
では、雨どい塗装をすすめる業者はあまり意味のないことをすすめているのか?ということが疑問になりますが、答えとしては、業者は持ち主のことを考えてしっかりと建物を保護するという使命感から提案することが多く、美観を保つには大切なことと言えますので、決して提案が悪いとは言えません。
しかし、中には費用を抑えたい、使いまわしの塗料を再利用して利益を出したいなどの悪質な考えから雨どいの塗装を提案する業者も少なからず存在するのです。
したがって、納得のいく提案ができる塗装業者を選定する際は相見積もりを取ったり、塗料缶を発注してから自宅に配送してもらうなどの対処をしていきましょう!
割れや破損は雨どいを交換したほうが得策!
そもそも、雨どいが部分的に割れていたり、塗装をしても破損の状態が改善しない場合は、雨どいを修理または交換したほうが得策と言えます。
雨どいの修理・交換の解決策雨どい塗装に適した塗料の種類と費用相場は?
雨どいの塗装に適した塗料の種類と費用相場・価格、雨どい素材との相性などをご紹介します。
塗装の平均単価 | 1300~1800円/㎡ | |
---|---|---|
塗料の耐久目安 | 7年~10年 | |
塗料の特徴 | 臭いが少なく、低汚染性がある | |
雨どいとの相性 | 塩化ビニール | ○ |
アルミ | △ | |
ステンレス | △ | |
ガルバリウム | ○ | |
おすすめのウレタン塗料 |
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クリーンマイルドウレタン(※1) | ファインウレタンU100(※2) |
塗装の平均単価 | 1800~2400円/㎡ | |
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塗料の耐久目安 | 10年~15年 | |
塗料の特徴 | 高耐久性に優れながらも比較的価格が安い | |
雨どいとの相性 | 塩化ビニール | ○ |
アルミ | △ | |
ステンレス | △ | |
ガルバリウム | △ | |
おすすめのシリコン塗料 |
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クリーンマイルドシリコン(※3) | ファインSI(※4) |
塗装の平均単価 | 2500~3500円/㎡ | |
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塗料の耐久目安 | 15年~20年 | |
塗料の特徴 | 耐久力も高いが、価格もそれなりにかかる | |
雨どいとの相性 | 塩化ビニール | ○ |
アルミ | △ | |
ステンレス | △ | |
ガルバリウム | △ | |
おすすめのシリコン塗料 |
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クリーンマイルドフッ素(※5) | ファイン4Fセラミック(※6) |
雨どいの塗装にウレタン塗料がおすすめされるのはなぜ?
雨どいの塗装にはウレタン塗料をおすすめする業者が多いのですが、理由としては、塗料の伸びがいいためです。塗料はある程度塗装しやすい状態までシンナーなどで希釈する必要があるのですが、塗装をおこなう際にも塗料によっては塗りにくい・塗りやすいものが出てきます。
ただ、これは一昔前の話で、近年の塗料には技術力で十分カバーできる塗料がたくさんあります。
「外壁塗装の臭い対策」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁塗装の臭いの対策3原則。「水性塗料」「自分で挨拶回り」「活性炭」で心配なし!」
雨どいの塗装は外壁塗装と同じ塗料のレベルがおすすめ!
もし自宅の外壁をシリコンで塗装したのであればシリコン、ウレタンで塗装したのであればウレタンなど、外壁塗装に使用した塗料と同じ条件の塗料で塗装することをおすすめします。
理由は、雨どいに外壁よりグレードの低い塗料を塗装してしまうと、色あせや塗膜の耐久性に差異が生じてしまうためです。外壁はまだまだ大丈夫なのに、雨どいだけ劣化したように感じてしまうなどのデメリットになってしまいます。
また、住宅の周辺環境や日当たりなどの要因で必ずしも同じ期間の耐久性を保ってくれるとは言い切れませんが、少なくとも耐久力が違う塗料を塗装していくよりも経年劣化のタイミングを合わせることにつながるため、次のリフォームの時期を適切におこなうことができる可能性が高くなります。
まとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
雨どいの塗装は、破損がなければ美観を保つためには必要
割れやひびなどの破損が多ければ修理・交換
ということを覚えていただき、今後の外壁塗装のタイミングで適切な工事がおこなえるようにご自身の自宅をリフォームしていきましょう!